撮影年を問わず、画像をUPしていきます。

----- 2006年 採集・撮影の旅 総括 -----

 今年はですね、ひどく体調を崩した時期もあったりして、例年に比べ、磯に出張る機会が少なかったです。んなワケですから、サクッと振り返って済ますことにいたします。

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文句あっか
 事務所を借りて仕事をするようになったのが、約1年半前。仲介業者との契約にあたっては、
 「syunさん、やっぱ魚飼うんでしょ?でもね、大きい水槽はダメっすよ。60cmまでのにしてくださいね。」
 と釘を刺されていたのですが、ちゃんとした水槽写真を撮るには、ある程度の広さが必要です。岩組みを複雑にして、それなりの雰囲気を出さないといけませんから。で、一計を案じまして、春先に用意したのが、60cm*60cm*30cmの水槽。水量はちょっくら多くなっちゃったけど、これもいちおう「60cm水槽」。うっひっひ、文句あっか?


スローライフ的採集行に大満足
 飛んでる蝶々の採集を趣味とするMさんからお声がかかり、二人で行ったのはI島とO島。レンタカーを借り、私は海っぺりに捨ててもらい、数時間後に迎えに来てもらう約束をして、さてMさんは山へ・・・。そんなパターンで3泊4日を過ごしてまいりました。一人きりの採集なんてめったにやらないボクですが、ダラ〜ンと経過していく時間がとても心地よかったです。そうそう、泥海で初物の「ヒメユリハゼ」、港で「イトヒキテンジクダイ」を採集できたのがうれしかったッスね。

サザナミよりも・・・
 
外海とは完全に隔たったプールで、棚の下を覗きこんでいたところ、目の前を横切ったのが3本線のサザナミヤッコ。すぐさま採集の体勢に入ったのですが、その横には、なな、なんとシボリキンチャクフグのベイビーが!もちろん目標はそちらに変更。サザナミは写真だけ撮って帰ってきちゃいましたが、その後どうしてるんでしょうかねえ?

(06.12.30)


2006年 12月



アカホシカニダマシ
 Neopetrolisthes ohshimai
 腰の深さほどの場所で、どデカいハタゴイソギンチャクが触手をたなびかせていました。水面に浮かびつつ、じっくりと観察を続けていたところ、現れたのが上記のカニダマシでした。

 まあ、それにしても、波に揺られながらの写真って、すんげえしんどいですね。酔っ払っちまうかと思いましたでゲスよ。

 ホシナシイソギンチャクエビと思しきエビがふたつ写ってるの、わかります?

(06.10.27撮影 水中写真)




オイランハゼ
 Cryptocentrus singapurensis
 見渡せば、はるか遠くに釣り人が一人という砂浜の海で、やはり一人さみしく写真を撮っておりましたら、オイランハゼに遭遇しました・・・てか、すごいたくさんいるエリアだったりして。この個体は、そうですねえ、6cmほどのサイズでしょうか。結構長い時間全身を見せてくれていたので、写真を撮るのはそんなにむずかしくなかったっす。

 それにしても、ドぎついほどの美しさですね。オイランハゼの名は、このドぎついお化粧のような体色からきたものなんでしょうか?それとも顔にある赤い模様を頬紅にでも見立てたものなんでしょうかね?

#ま、ともかく、アチキの写真を見ておくんなまし〜。

(06.10.27撮影 水中写真)




ケショウハゼ
 Oplopomus oplopomus jv.
 ケショウハゼの幼魚で、第一背鰭に黒色斑が見られないところから、雌と思われます。ケショウハゼ属には頬の後縁に1〜2本の棘状突起をもつ特徴があり、英名もSpinecheek gobyと呼ばれています。でも写真だけではちょっとわかりにくいですね。
 生息域は砂泥底で、巣穴付近にボケ〜ッとしていることが多いです。そのせいか、捕まえるのはとても容易です。
 水槽環境にはすぐに順応してくれます。餌も生餌からフレークまで、何でも食べます。しかしあらためて見てみると、結構きれいですね。

#ブルーのメタハラのせいかもしれない・・・みたいな〜。
 By 桃山リリ

(06.11.16撮影 水槽写真)



2006年 11月



イトヒキテンジクダイ
 Apogon leptacanthus
 下のダンダラスズメダイを採ったスローライフ的採集行の最終日に覗いた漁港に大群で群れておりました。この種は非常にデリケートなので、取り扱いには細心の注意が必要になります。網に入っても水中から出さず、プラケースで水ごとすくってあげ、その場ですばやくパッキング。おかげで非常に状態よく持ち帰ることができました。ともかく、アポゴン系の魚は、採集自体よりも、その後のケアがポイントになりますね。ショップで購入する際にも、ヒレに傷がないかよく見極めて購入するのが良いでしょう。状態さえ良ければ、水槽ではとくに手はかかりません。
 それはそうと、先日までメタハラ単灯だったのですが、ブルー系のメタハラをスポット照明として追加したところ、目の部分の例の青さが際立つようになりました。仕事の合間に眺めていると、すごく癒されます。

#先生!とりあえず一枚押さえておきました!とワケのわかんないことをつぶやいてみる。

(06.11.15撮影 水槽写真)




サザナミハゼ
Valenciennea longipinnis
 礁池(イノー)の砂底にペアでいることが多いようです。上記の個体は全長4cmほどの幼魚ですが、クロイトハゼ属のなかでは最も大きくなる種で、成長すると25cmほどになります。いちど12〜3cmの個体を採集したことがありますが、緑色がかったトテモきれいな体色をしておりました。

 飼っていると、結構上のほうまで泳ぎ出て、餌をねだるようになります。べントス食性のくせに、ブラインシュリンプでも人工の餌でもよく食べます。跳躍力があって、少し驚いただけで水槽の外に飛び出すことがあります。この子は2度ほど干物になりかけました。



(06.11.15撮影 水槽写真)




ダンダラスズメダイ
Dischistodus prosopotaenia
 蝶採集が専門の友人からお声がかかり、少しばかり出張ってきてまいりました。どちらかというと、心の洗濯が目的です。現地ではスローライフ的採集に終始しましたが、いつになくノンビ〜リできて、すごく楽しかったです。Mさん、道中気を遣ってくださっているのをヒシヒシと感じておりました、ありがとうございました。ご恩は一生忘れません。
 で、どこで捕まえたか知りたいでしょ?
「愛の国」です。
 愛の国、ダンダ〜ラ♪
 #なんちって。

(06.11.15撮影 水槽写真)



2006年 10月



フタスジタマガシラ
 Scolopsis bilineata
 全長およそ2cmほどの小さな個体です。小さくても、スーッと泳いでは、ピタっと止まってホバリングします。今まで何度も挑戦しましたが、大きくなるまで育ったためしがありません。餌付きも良く、運動量も豊富で丈夫な魚なんですが・・・。今度は気合入れて飼ってるので、多分長生きしてくれるでしょう。
 向こう側に見えてるのは、イシヨウジの顔です。

(06.10.08撮影 水槽写真)




アンドンクラゲ
 ちょっくらのぞいた漁港の水面に、いつのまにか現れたのはアンドンクラゲでした。で、コーナーのアミの群れに目を奪われていたら、いつのまにかいなくなっちゃった。さすがはクラゲ界の最速スイマーですな。
 ちょうどお隣に外人さんがいらしたので、
”Do you know this one?”
って聞いたら、
”I don't know.”
なんて、シャレてやんの・・・。

というのは、作り話でした!

(06.10.08撮影)


2006年 9月



シロウミウシ
 7月のある日に、某雑誌社のお姉さまから「タツノオトシゴを採集したいのですが、ご一緒いただけます?」と声がかかりまして、ふたつ返事で某磯へと出張ってまいりやした。やっぱりいいモンですなあ、若くてきれいなお姉さんと御一緒というのは・・・、
#いえ、もとい!初夏の磯は、です。
 さて、まったくの軽装でしたが、ヨウジウオ、ミミイカなんぞを採集。シロウミウシなんか、そこいらじゅうにおりましたっけ。うち1尾を連れて帰りましたが、ふつう2週間もすれば姿を消すのに、なぜか3ヶ月近くも頑張っております。写真がその個体。
 
 話は変わりますが、ウミウシには奇形が多く見られるそうですね。「本州のウミウシ」(中野理枝著 ラトルズ出版)P173には、シャム双生児がごとき、双頭のシロウミウシが紹介されております。気持ち悪いというより、カワイイ感じがしますけどね、私なんか。


(06.9.08撮影 水槽写真)



フレーム・エンゼルフィッシュ
 Centropyge loricula
 2ヶ月ほど前、ショップに餌を買いに行ったら、たまたま眼に飛び込んできたのが、この個体。今でこそ全長3cmくらいですが、そのときはもっともっと小さくて可愛らしく、思わず「コレください!」と叫んでしまいました。
 磯採集家だって、衝動買いすることがあるんだよん。

(06.9.10撮影 水槽写真)



アカメハゼ
 Bryaninops natans
 枝サンゴの樹上や、その周辺にいます。図鑑などでは深い場所にいるように書いてありますが、探せば大人の背の高さくらいの場所にもけっこういるようです。
 
 思ってもみなかった魚に遭遇する。「磯写真」のひとつのおもしろさですね。

(05.11.19撮影 水中写真)


2006年 8月



コロダイ
 Diagramma pictum(yg)

 これも去年の写真です。長崎の某磯にて撮影しました。紀州では猪の子(ウリボウですね)を「コロ」と呼び、ともに背中に縦縞があることから「コロダイ」となり、それが標準和名となったようです。
 普段はくねくねとした泳ぎをしているのですが、追うと直線的に逃げ、これがけっこう早い!油断させて撮るのに苦労しました。

(05.09.24撮影 水中写真)



シイラ (左)
 Coryphaena hippurus
ナンヨウツバメウオ
 Platax orbicularis

 去年のことでしたが、少々おもしろい構図でしたので、シャッターを押してみました。左がシイラの幼魚で、右がお馴染みナンヨウツバメウオです。シイラには、漂着物に身を寄せる性質があります。おそらくは先を進むナンヨウツバメウオに付こうとしているところなのでしょう、

堤防上からの写真。
(05.11.10撮影)



イレズミハゼ
Priolepis semidoliata

 小学館の「磯あそびハイパーガイドブック」取材のおりに、沖縄本島の岩礁地帯をほっつき歩いておりましたところ、完全に干上がった場所にポツネンと転がっている岩が目につきました。何気なく拾い上げ、網の上で振ってみると、ポトリと落ちてきたのが本種でした。太陽の光があまりにまぶしく、一瞬「ベンケイハゼか!」と色めきたったのでしたが、よく見たら、イレズミハゼでした。その日は同じ方法で、数尾を確認することができました。
 おそらくは、岩に開いた小さな穴に身を潜め、来るべき満潮の時間までじっと耐えているのではないでしょうか。「ベンケイハゼ」は岩棚の下あたりでよく見かけるのですが、姿かたちがよく似ていても、こうして生息環境が全く違うのは大変に興味深いことだと思います。魚とりは水に入らずともできるということにも、あらためて気がついた次第です。

「ふぉっとっと」による室内写真。
(060331)