----- キツネ顔のウサギ魚 … ヒフキアイゴ -----

 いつの年だったかに、「南の島の追い込み網ツアー」に参加したことがありました。サンゴ礁の海に船を出し、漁師さんが仕掛けた網に魚を追い込んで、かかった魚を船上で食べるという変った企画だったので。

 実はこの僕、魚を採るのは大好きですが、食するのはあまり好きではありません。理由は置いといて、魚をすすんで食べない僕がなぜその企画に参加したかといいますと、ひょっとして珍しい、或いは今まで採集したこともない魚が網にかかるかもしれないと期待したからで、もしそんな事態になったら、参加者の胃袋におさまる前に生きたマンマで戴いてしまおうと思ったからでした。

 ところがギッチョン。成果ときたら、ヒフキアイゴという魚と、毒々しいまでにカラフルなブダイ数尾。あとはシャコ貝が2、3個だけというありさま。期待は見事に裏切られてしまったのでした。持ち込んだ仕出し弁当の横っちょに申しわけ程度に並ぶお刺身ってのは、情ないのを通り越して、滑稽ですらありましたね。もっとも僕は刺身に箸をつけることもしませんでしたがね…。

 さて話題に上ったヒフキアイゴ。南方では食用にされますが、むしろ観賞魚として有名な魚で、カラフルさもさることながら、顔つきがまことに面白い。口吻が長く、普通イメージする魚とはちょっと違うのですね。

 そんな顔つきに、僕は「馬」を連想してしまうのですが、アイゴの仲間は英名が「Rabbit Fish」でウサギ魚。たぶん口吻の形状からきたものでしょうが、このヒフキアイゴは「Foxface Rabbit Fish」と呼ばれていて、直訳すると「キツネ顔のウサギ魚」!何だかなあ〜。




ヒフキアイゴ。ヒレに毒を持っていて、不用意に触ると痛い目にあう。ところが「追い込み網ツアー」の漁師さんは、ひどく無造作に手にとって、パパパのパッとさばいてた。とてもごつい手ではあったけど、痛くはなかったのだろうか?



 
Vol.23
02.06.08



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