----- 逆パンダ …スミツキベラ -----


 2001年の春のことだ。

 友人と訪れた某島で、タイドプール(潮溜り:満潮時と干潮時の間にできる水溜りのこと)を覗いていたところ、見たこともない魚が目の前を通り過ぎていった。習慣というのは恐ろしいもので、とっさに網を差し出した僕だったが、それは意外なほど簡単に掬えた。
「スミツキベラ」であった。

 記憶では確か深いところにいるはず。そうそう簡単にお目にかかれる魚ではない。実際こうして実物を見るのは初めてだった。

 相手はたかだた数センチの小魚だが、初物は興奮するもの。やっぱり身体が震えた。
そして妙な既視感に襲われてしまった。
 「なんだか、パンダみたい・・・」

 だが、どことなくしっくりこない。あ、そうだった!という納得感みたいなものが伴わないのである。理由は簡単。配色パターンが、白地に黒ではなく、黒地に白
だからだ。
 
 僕は、側にいた友人にはナイショで、この子にあだ名をつけ、自分を納得させることにした。
 「逆パンダ!」
当たらずとも遠からず・・・かな?



スミツキベラの幼魚。接写ケースにお入りいただいてポーズをとってもらったが、逆パンダのあだ名が嫌なのか、ややご機嫌ナナメ。身体もナナメ。

 
Vol.7
02.01.23



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[1 これでも魚?…ミナミトビハゼ・タマカエルウオ]